峰山小学校で野鳥教室

 昨秋、鹿児島県自然保護課より薩摩川内市の峰山小学校で、野鳥教室に際して講師の話があり、かごしま県支部と鹿児島県との関係を考慮して不安があったものの‟私がやりましょう”と引き受けた次第です。
 学校の名前は山間部にあるようにイメージされますが、私達には懐かしいあの「カラフトワシ」越冬地の広い高江田んぼに近く、川内川が学校の北側を流れ河口が近い小学校で、市街地から少し離れているので生徒数30名足らずの小規模校です。普段は野外活動が得意な私達会員も、座学となると少し難しく考えがちですが、子供達の成長過程で一人でも多く野鳥や自然に興味をもってもらい、豊かな感性を抱く人物になることを願い、45分間の授業に望みました。

 開催日は、令和4年1月25日(火)講堂に於いて、向井校長を初め30数名が参集して午後からの授業となりました。教材として野鳥の会より取り寄せた、気になるあの鳥がわかる「鳴き声ノート」と、わたしたちの隣人「こんにちはスズメ」の小冊子2冊を全員に配布しました。
 県立博物館からは、トビ・ハシブト&ハシボソガラス・ヒヨドリ・キジバト・ドバトの6体のはく製標本を借用しました。次に、会員の坊野幸穂さんから鳥の鳴き声が聴ける「鳴き声タッチペン」と地元の会員、落次夫さんが永年高江田んぼ周辺で撮影してきた野鳥写真、特にカラフトワシと昨シーズン高江に飛来した、タンチョウヅルとマナヅルのツーショットの写真等を準備して進めました。

 一年生の子供でも鳥のことを分かってもらうことがポイントなので、はく製標本を見てもらうことと、タッチペンから聞こえてくる鳴き声との整合性が取れるように、集中して話し聞いてもらいました。スクリーンでは落次夫さんの写真を見てもらい、学校・家の周り・高江田んぼ・川内川等が、鳥にとっても私達にとっても良い環境であること。また、鳥のはく製があり身近に感じることが出来る県立の博物館や出水のクレインパークへ、動物園やイオワールドなどにも行って欲しいことを伝え、最後に野鳥の会のこともアピールしてあっという間の45分授業を終えました。
 反省点として次回、同じような要請があった場合は、日本野鳥の会かごしま県支部として統一的な対応方法(マニアル化)があった方が、今後はやり易いのではないかと思いました。