2024年
5月〜8月

石橋記念公園 2024年8月4日(日) 出現種:10種

 熱中症警戒アラートが発表される中であり、開催を中止する判断もあるかとも考えました。
現実には20名以上ものご参加があり、大変うれしい思いもありましたが、災害が起こってしまうリスクを予想すると、この時期の探鳥会はとても悩ましい企画だと改めて思います。
 野鳥としては、普通種しか確認できませんでしたが、ハクセキレイの幼鳥が多く認められ、自然の世界の営みは酷暑の中でも続いていると認識できました。また多くのムクドリの群れが芝生の上におりており、その鳥達が皆口を開けて呼吸をしている姿に、厳しい自然環境に何とか適応しようとしている野鳥のたくましさも感じました。
 当然ですが、この気候の中で野外に出るからこそわかることもあります。しかし、ただ日陰を探して歩くだけではなく、ネッククーラーやスポーツドリンクなども探鳥会準備物として案内すべきではないかと考えさせられました。

慈眼寺公園 2024年7月7日(日) 出現種:9種

7月の慈眼寺を数年担当しています、この時期は曇り空や雨などすっきりしない事が多く、中止も何回かありましたが、今年は好天に恵まれ雲はありながらもよく晴れた朝になりました。ただ梅雨が明けきってなくジメジメ感はあります、そんな中でスタートしました。
 移動してすぐのコスモス畑横でメジロが盛んに囀り(求愛の鳴き声)、そろそろ繁殖期も終わる頃、またメジロは山の方で子育てをしている頃なのに、里に降りてきていることを不思議に感じます。参加者の方もこの時期このような場所で囀るのは珍しいとの話が多くありました。

 お天気が良かったせいもあり、セミ達が元気に鳴き始めると鳥の声が聞き取りにくくなります。野鳥探しにはセミの声は少々厄介です。木陰の中を散策するのは風も心地よく気持ち良いのですけど、鳥探しにはセミの声は大きすぎました。その影響もあったのか出現種数が二桁に行かず、野鳥の観察を楽しみにされてる参加者には申し訳なかったです。

天降川河川敷(霧島市) 2024年6月9日(日) 出現種:22種

 前日からの雨と予報でぎりぎりまで中止しようと思っていましたが、雨も上がり所々明るい雲も出てきたため他の幹事からの押しもあり開催しちゃいました。実は中止は間違いないと思っていましたので出現種等の資料を用意していませんでした。参加者の方々には大変ご不便をおかけしました。誠に申し訳ありませんでした。
 さて、ここの特徴はなんといっても数種のサギの多さとコロニーです。早速コサギやアオサギが巣材にするであろう枝や葦を咥えて飛び回る姿が確認できました。

 また、始めた直後の周りではサンショウクイやスズメ、ヒヨドリ、ツバメが姿を現し、遠くではウグイスの囀りが聞こえました。移動中も相変わらずアオサギ、アマサギ、ゴイサギ、コサギが飛び回っており、あまりの多さから記録をされていた原さんよりサギのカウントについてギブアップ(W)が入りました。これ以降サギは+カウントとなりました。
 天降川の留め洲の葦では高らかに囀っているオオヨシキリを見ることができました。また鳥ではないのですが、留め洲と河川敷の間の水路に2匹の巨大なミシシッピーアカミミガメ(全長30cmはありそう)が呑気そうに甲羅干しをしていました。また、そこから5mぐらい先にウシガエルがいるのを参加者の方が見つけました。やはりその巨大さに参加者の方が驚いていました(まあ、どちらも外来種ですが)。
 そしてその上に生えている木の上部で、珍しくウグイスがその姿を現して人が見ているのにもかかわらず時々移動をしながら盛んに囀っていました。たぶん他のオスの囀りに対抗して人の視線どころではないのでしょう。
 そしていよいよサギのコロニーが見えるところに。遊歩道の横の藪に見えるサギは数十羽でしたが、その鳴き声と匂いがすごく、多分数百羽はいるのではないかと思います。
 ただ以前(30年ぐらい前)公園も遊歩道もあまり整備されていない頃はコロニーの規模も大きく、サギの羽数も桁が違うぐらい多かったことを覚えています、その話から参加者から知っている県内のコロニーについてお聞きしたのですが、明らかにサギの数が減少していると感じました。
 コロニーを観察していると幼鳥と思われるアオサギがすでにいました。原さんの話ではアオサギは産卵や子育てが他のサギより時期が早く、期間も長いとのことです。体が大きいためでしょうか。
 その後、合歓の花の香りが甘いことを手塚さんに教えてもらったり、コゲラの群れが木々を飛び回っていたりと、豊かな自然を堪能することができた探鳥会でした。

石橋記念公園(鹿児島市) 2024年6月2日(日) 出現種:17種

 大晴天に恵まれ、たくさんの参加をいただきました。
不思議に、どの鳥も非常に近くに現れました。ちょうど子育ての時期に入り、幼鳥(ムクドリ、ハクセキレイ、スズメ)が多いことが原因のようでした。ハクセキレイの親子はエサとりを教えているようでしたし、別のハクセキレイの飛来に威嚇して幼鳥を守ろうとする雄々しい姿も見せてくれました。
 途中、上空に海上自衛隊鹿屋基地の対潜哨戒機(潜水艦を見つける飛行機)1機が低空飛行で2回現れました。多賀山の第71回東郷平八郎記念日式典だったそうで、ラッパの音も聞こえてきました。初めての方が「空を飛ぶものがたくさん現れますね」と珍しがっておられました。錦江湾には潜水艦も浮かんでいましたので、その乗組員の方々も多賀山におられたようでした。

 圧巻は最後のカワセミの出現でした。「噂をすると現れます」と申し上げた通り、最後の最後に現れ、じっくりたっぷりとエサとりの姿を見せてくれました。鳥合わせの時間になっても場所を変えず、やむを得ず場所を去りました。

鹿大高隅演習林(垂水市)  2024年5月26日(日) 出現種:20種

 標高540mの高峠駐車場の上空は雲が低く垂れ込め、気温は18℃、4~5mのやや強い風が吹いて肌寒く感じるほどでした。
 今年は冷水谷までの約1.5kmの往復、2時間を少し超えるコースを設定しています。この時期は樹木が茂って鳥の姿は見えづらいので囀りを聞くことの楽しみや聞きなしの話をして出発。
 森から聞こえてくるホトトギスやイカル、ホオジロの鳴き声をネタにしながら歩を進めました。キャンプ場分岐で休憩して、冷水谷まで下りるとミソサザイのトレモロのような囀りにみなさん感動!泉で休んでいると参加者からアカショウビンが樹木の茂みに飛び込んだとの情報でまたまたひと騒ぎ。

 復路は終了時刻に間に合うように少し急ぎ足になりましたが、モウセンゴケやハナミョウガを観察しながらほぼ予定通り駐車場に無事到着できました。
 5月25日南日本新聞に「育雛の野鳥撮影 報道は配慮を」というテーマで掲載された今村久雄さんに投稿の主旨についてお話をいただけたことで鳥との接し方についてあらためて考える機会を得ることができたと思います。
 そして、最後に鳥合わせしながらの出現鳥種数当てクイズで締めくくりました。参加者はこのコース最多の27名、探鳥会に初めて参加された方も数名おられましたが、それなりに楽しんでもらえたようです。

栗野岳(湧水町)  2024年5月19日(日) 出現種:18種

 前日から車中泊で参加していただいたご一家や初参加の5名を含めて27名の方が参加していただきました。ありがとうございました。
 コースは今年度は駐車場から栗野岳温泉に向かう道路を途中で往復にしました(駐車場~栗野岳温泉は往復4kmなので、時間的にやや厳しいので。)
 探鳥会が始まる前からカッコウやシジュウカラ、コゲラ、ウグイスの鳴き声は聞こえてました。特にカッコウは最初から最後まで聞くことができました。

 最初の10分を集合場所の東屋で定点観測を行いましたが、なんとほんの20m先の木にシジュウカラの巣と思われる、盛んに親鳥が出入りしている様子を参加者の方がみつけました。巣自体が地上より1mもない所にあり、ヘビ等にやられないのかと参加者も心配しながら皆さんその様子に小さく歓声を上げていました。
 東屋では他にサンショウクイやコゲラが飛び回っているのを見ることができました。その後移動中定番のホオジロが見せつけるように長くさえずる姿を見せてくれたり、アオゲラやヤブサメ、キビタキの囀りが聞こえ結局ウグイスとヤブサメ以外はその姿を確認できました。
 途中遥か上の方の山稜(距離にして数百m先)にカッコウが囀っているのを参加者の方が発見、スコープを使ってじっくり見ていただきました(よく見つけられたもんだと感心します)。また、ホトトギスも林の中を飛んでいる姿が確認できました。
 駐車場に帰るとカッコウとホトトギスの囀りの共演も聴くことができました。鳥種は18種とやや少なかったのですが、今の時期にしては珍しく囀りだけでなく、その姿まで見ることができた面白い探鳥会でした。
 残念なのは前調査で聞こえたアカショウビンやツツドリのさえずりが聞けなかったことですが、来年度は栗野岳温泉側から出発できたらいいな、と思います。

藺牟田池(薩摩川内市) 2024年5月12日(日)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜藺牟田池探鳥会は降雨のため中止いたしました。〜〜〜〜〜〜〜〜〜

慈眼寺公園(鹿児島市) 2025年5月5日(日) 出現種:17種

 連休の5月5日(子供の日)、各地で多くのイベントがある中で28名が参加、お天気は曇り空に風も強く木々のザワつく音も大きく条件も悪い中でスタートしました。
 先月まで淡いブルーの花を楽しませたネモフィラ畑も、完全に花は抜き取られ耕されている中、数羽のツバメが畑に降りてきては地中の虫を繰り返し探し、普段近くでは見られないツバメの行動を全員で観察しました。
 いつものコースを通り谷山神社を下り始めたところでヤブサメの鳴き声を数名が確認、高音域の鳴き声に聞こえる方・聞き取れない方がいて、参加者の皆さんへの解説・説明に工夫が必要なのかな?と考えさせられる場面でした。
 帰り道ではメジロの囀りが聞こえ長い時間鳴き続けたので、初めて見て聴くことのできた参加者が興味深げに説明を聞き入っていました。
 最後にいつもの「とりあわせ」の後、参加者の田中昭一郎さんが2年前に繁殖を確認したウグイスの巣(実物)を皆さんに紹介されました。当時の様子や繁殖期の終わった8月下旬に巣を採取されたお話に、参加者の皆さんも知識の一つになったと思います。